『お前に全てを話す
だから、聞いてくれ』
私は、最後まで聞かなきゃ
いけない。
菫は、庵の声を聞きながら
太股の上で組んだ手を
握り締める。
その組まれた手を、庵は
大きな手で包む。
「俺に対し、敵意を剥き出しに
して激怒する父親の姿を見た
彼女は、俺を守りたいと思い
その為ならば、命を捨てても
かまわないと言う
父親の敵であるこの俺の為に
・・・・・・
その思いだけで突っ走る彼女
を、俺は、どうしても
止めたかった
もう、俺の為に誰かが死ぬの
を見たくない、だから彼女を
守る為に、彼女の望みを
受け入れる事にした」
「彼女の望み
それは、イオリ・・・」
「ああ
俺が彼女を抱けば
彼女は俺の事を
諦めてくれると言った」
沈黙が流れる・・・
だから、聞いてくれ』
私は、最後まで聞かなきゃ
いけない。
菫は、庵の声を聞きながら
太股の上で組んだ手を
握り締める。
その組まれた手を、庵は
大きな手で包む。
「俺に対し、敵意を剥き出しに
して激怒する父親の姿を見た
彼女は、俺を守りたいと思い
その為ならば、命を捨てても
かまわないと言う
父親の敵であるこの俺の為に
・・・・・・
その思いだけで突っ走る彼女
を、俺は、どうしても
止めたかった
もう、俺の為に誰かが死ぬの
を見たくない、だから彼女を
守る為に、彼女の望みを
受け入れる事にした」
「彼女の望み
それは、イオリ・・・」
「ああ
俺が彼女を抱けば
彼女は俺の事を
諦めてくれると言った」
沈黙が流れる・・・


