飴色蝶 *Ⅱ*

新は庵の傍へ近寄り、彼の
左腕を取り、自分の肩に
回して支えた。

「アラタ、何を・・・」

要は、新の行動に驚く。

「おい、ボーっとして
 いないで、お前も手伝え」

「はい」

要は、右側から庵の体を支えた

そこに、透馬が駆けて来る。
 
「カシラ、表はもうパトカーで
 封鎖されています」
 
「ここから、少し離れた裏手に
 出る事ができる、さあ、早く
 そこには俺の車が停めてある
 おい、鍵を受け取って、先に
 行ってくれ」
   
ポケットから、車の鍵を
取り出した新は、その鍵を
透馬に投げた。

透馬は、その鍵を上手に
受け取り

新に、誘導されるままに
先を急いで行く。