「カナメさん」

「スミレさん
 貴女が無事で良かった
 
 さあ、後は私達に任せて
 あの白い車まで走って
 ください
 
 シュリさんが
 貴女を待っています」

「カナメさん、お願い
 イオリを助けて」

「必ず、連れて帰ります」

菫は、白い車に乗り込み

朱莉と共に

この場所を後にした。

神様、どうか

この子から、父親を奪わないで

奪わないでください。

『・・・イオリ聞こえる?
   
 貴方の赤ちゃんが

 私のお腹にいるの
   
 私は、あなたを

 ずっと愛してる』

貴方に出会えて

本当に良かった。