「すみれ
最後に口づけしてくれ」
震える菫の唇が、そっと
庵の唇に触れる。
口づけを交わす二人。
菫の唇が、庵から離れる。
これが最後だと
見詰め合う二人。
「ホソヤ、頼む
すみれを俺から離して
部屋の外へ連れ出してくれ」
「・・・イオリ
いや、嫌だよ、イオリ」
庵の言葉を受けて、新は
菫の腕を掴む。
「いや、離して
私に触らないで」
「すみれ、お前には
生きていて欲しい
俺の為に、お願いだ」
庵の頬に、一粒の涙が流れた。
「分かったわ
・・・イオリ聞こえる?」
「ああ」
菫が、庵の耳元に微かな声で
囁くと
庵の瞳に、涙が溢れて流れた。
最後に口づけしてくれ」
震える菫の唇が、そっと
庵の唇に触れる。
口づけを交わす二人。
菫の唇が、庵から離れる。
これが最後だと
見詰め合う二人。
「ホソヤ、頼む
すみれを俺から離して
部屋の外へ連れ出してくれ」
「・・・イオリ
いや、嫌だよ、イオリ」
庵の言葉を受けて、新は
菫の腕を掴む。
「いや、離して
私に触らないで」
「すみれ、お前には
生きていて欲しい
俺の為に、お願いだ」
庵の頬に、一粒の涙が流れた。
「分かったわ
・・・イオリ聞こえる?」
「ああ」
菫が、庵の耳元に微かな声で
囁くと
庵の瞳に、涙が溢れて流れた。


