飴色蝶 *Ⅱ*

「親父
 笑わないでくださいよ」

「すまない
 あまりにも、いつもと
 雰囲気が違うから、つい」

「それにしても、携帯の充電が
 切れていただけとは・・・
 繋がらないので心配しました
 よ、本当
 何事も無くてよかった
 
 今度からは、車専用の携帯
 充電器があるので、それを
 使うようにしてください」

「ああ
 今度からは気をつける」

そして庵は、出かける準備を
行い、二人はこの部屋を出て
行った。

庵は知らない・・・

この場所へ、菫が向かっている
事も知らずに
 
庵を乗せた車は走って行く。