飴色蝶 *Ⅱ*

考え方一つで、こんなにも
気分が変わる事を知った。
 
「どう、イオリさんには
 逢えそう?」

「・・・・・・」

「そうだね
 ついさっきの出来事だもの
 まだ、無理だね
 ・・・・・・・・・
 スミレ、今日は、ここに
 泊まって行きなさいよ
 一人だと、余計な事まで
 考えちゃうでしょう」

「うん、でも、明日は仕事が
 あるから、やっぱり
 今日は帰るね」

「一人で大丈夫?
 それに仕事まで
 ・・・体、平気かしら」

「大丈夫だよ、今の仕事は
 新作のデッサンが主だから
 机に向って座ってる事も
 多いし重たい荷物とか
 なるべく持たないように
 気をつけるわ」

雪乃は、菫の言葉に頷いた。