飴色蝶 *Ⅱ*

庵を見つめる巴の瞳が

菫の瞳と重なる。

庵に恋焦がれ

慕い続けてきた菫の瞳と・・・

庵は、深いため息をつく。

巴は、今後も危険を顧みずに
庵を守る為に命を投げ出して
一生懸命になるだろう。

どうすれば、彼女を止められる
  
いったい、どうすれば・・・

「いったい、どうすれば
 お前は
 俺を諦めてくれる?」

巴は、庵を真っ直ぐに
見つめて言う。

「たった一度でいい
 あなたに抱かれたい
 私は、あなたがほしい」

庵は、菫の言葉を
思い出していた。