飴色蝶 *Ⅱ*

この件で、彼女に甘えては
いけない。

「シュリさん
 ありがとうございます
 
 でも病院へは、友達が
 付き添ってくれると言って
 くれていますので、どうか
 心配しないでください」

「そう、お友達が付き添って
 くれるなら安心だわ
 
 悪阻(つわり)とかは
 まだ無い?」
 
「はい、大丈夫です」

「じゃあ
 ケーキ食べましょうか?」

微笑む朱莉の瞳は

赤くなっていた。

赤信号

・・・停まっている車。

ここに、もう一人

庵を愛している女性がいる。