朱莉の想いが、庵に分かれば

彼は・・・

「スミレちゃん、心配しなくて
 いいのよ
 ある日、あなたと随分前に
 別れたと、イオリの口から
 聞いてしまった私は決して
 言うつもりの無かった
 この想いを、彼に告げて
 しまっていたの
 
 もしかしたら、自分の元へ
 戻って来てくれるかも
 しれない
 私は、そうも思ったわ」

朱莉さん・・・
 
「だけど、イオリが選んだのは
 私ではなく、スミレちゃん
 あなただった
 
 だからあなたは何も心配する
 ことは無いの
 イオリはあなただけのものよ
   
 あ~嫌だ嫌だ、泣いたりして
 未練タラタラで馬鹿みたい
 
 こんな女じゃなかったのに
 
 ・・・私」