いつもならここで、蹴飛ばされるか、殴られるかするのに、


今日はこなかった。ふと見上げると、


「男が女の子に手だしていいと思ってんの?」


「あ?誰だてめー。」


「俺?今日このクラスに転校してきた、安西とうやっす。」


「転校生がでしゃばってくんじゃねーよ。」


「はいはい。すいませんねー。」


そう言うと、その転校生は私を取り囲んでいた、男子たちを蹴散らかした。


「あんた大丈夫?ちょっとは抵抗しなよ。」


そう言って私に話しかけてきた、転校生。


「・・・ありがとうございました。」


私はそう言うと、教室をでていき、屋上に向かった。