会長とアタシ。

「なんでか知りたいか?」


“うんうん”と首を大きく縦に振る


すると『こっちにこい』
と言うように
手招きをするものだから
私は会長に近付いた


「顔に好きって書いてあるぞ。
バーカ」


と、耳元で囁かれた


「…!」


無意識に体が会長から
遠ざかる

囁かれたほうの耳からの熱_


耳たぶから感じる速い脈拍_

体全体に力が入らない


「耳、弱いらしいな」

そう言った顔は
悪魔のような意地悪な笑みを浮かべていた。