「!!?」

体が動かない

イヤ、言うことを聞かないというべきか。

セロシアの体はぴたりと服の下の武器にあと少しでつかめるというところで止まったまま身動きが全く取れなくなっていた

「ホラモ~そうやってすぐに武器に走るクセダメだよオンナノコナンダカラ」

青年は手の先からふしぎな糸のようなものをだしてセロシアの動きを止めているようだった

「離、せっ!! なんだってのよこれっ!!!」

「ア~ア~ そうやって動いてるとドンドン自分に不利にナルヨ~?」

クイッと青年が手を引くとセロシアに巻きついている糸がキュッと締め付けられた

「ぐっ・・・!!? くる、し・・」

「セロシアっ!!!」

今まで傍観していたアルバがはじかれたように動き出す

爪をニュッとだし、セロシアに巻きついていた糸を紙を切るかのように簡単に切る

糸から開放されたセロシアは地面に膝をついて咳き込んでいた

「テメェ・・ こいつに手を出したからにはそれなりの覚悟が出来てるってことだよなぁ・・・?!」

「アハハ、怖いなぁ~モゥ デモね」

バッと腕を空高く掲げると糸が無数に張り巡らされて蜘蛛の巣のような形となった

アルバとセロシアは成す術もなく捕まってしまい身動きが取れない状態になってしまった

「二人だけじゃ ボクにはカテナイヨ あの子らの力がなきゃ♪」

「あの子らって? 私たちのほかに誰かいるって言うの?!」