「強がりは弱く見える、だろ?」

「・・・!!」

セロシアは抵抗することをやめてピタッと止まる

不思議に思ったアルバが覗き込むと少しだけギョッとした

セロシアが泣いていたから

「え、な ちょ!!オレなんかした!?」

「ち、違くて わっ私・・・ 小さい頃から親に一人でも生きられるようにって武器を持たされて・・最初は不安だった でもやらないと親が怒るからっ」

日を増すごとに持つ武器は数が増え、今は多分百を越えているだろう

そしてそれは今でも増え続けている

「怖いのよ・・ もしかしたら転んだ拍子に爆発するかもしれないとか、そういうこと考えるとっ・・・!!!」

小さな体にかかえるのは数百個の武器

一歩間違えればそれは殺人の道具にもなる

それを目の前の少女は一人で毎日持ち歩いているのだ

それを怖くない、というほうがよっぽどすごい

「オレ・・・ 今すっげーお前のこと尊敬した」

「なんで? 歩く殺人兵器のような私を?」

泣きながら言うセロシアをギュッと抱きしめる

その体は武器を隠し持ってると思うことができないくらいやわらかかった

「だってオレだったら絶対3分くらいでギブだもん」

「・・・何それ カップラーメンみたい」