「このバカオオカミッ!!!」

ベッシィィィインッ!!!!!

「いってぇー?!」

セロシアは服の下から取り出したハリセンでアルバを思いっきりはたいた

不意の攻撃をもろにくらったアルバは涙目になっていた

「ダメなオオカミに育てた? それはアンタがいけないんじゃないの?」

「なっ・・・ お前になにがわかるっていうんだ?!」

めずらしく大声で対抗してきたアルバに思わずたじろいだが、セロシアは負けじとアルバにハリセンをつきつける

「じゃあ訊くけど、アンタは仲間に裏切られたとき反撃したの? 怪我させられた時反抗したの?」

「っ・・・!オレは・・・」

ー・・・何もしてない

仲間に裏切られたとき、どこかであきらめてた

怪我をさせられたとき、ずっとうずくまってた

いつか終わるだろうと思ってたから

「・・自分には無理だ 出来るわけないって思ってたら何もできないんだよ」

セロシアはハリセンをしまうとアルバに近づいた

「オレはいつもしょうがないで終わらせてたからだめだったのかな・・・」

「まぁ、要は気持ちの問題ってことよ」

そういいながらアルバの頭をゆっくりなでる

アルバは耳を垂らしながらぐすっと鼻を鳴らしつつセロシアにされるがままとなっていた