「じゃあセロシアさんってベティーさんのお孫さんだったんですね」

白雪は新しい茶葉を用意しながらカップを温めるためにお湯を沸かした

「うん、そういう設定らしいね」

「お前もうちょい言葉選べよ…」

物語の主人公らしからぬ発言にヒヤヒヤしながら空になったカップを置いた

「ベティーさん家かぁ… 少しここから遠いっていうか…反対だよ」

「…え? 反対ーってどういう…」

「太陽の沈むほうってことだね!」

意気揚々とセロシアが答える

「ってお前がこっちっていったから来たんじゃねーか!!」

「えぇーでも反論してこなかったのはアルバだよね!」

正論を言われて何も言い返せなくなってしまった

なんとか言い返そうと考えているといつの間にやら席をはずしていた松月が紙とペンを持ってやってきた

「地図一応書いておきますね また迷われたら大変ですし」

「あ、ありがとうございます!」

―地図書いても目印とすべきもの分かんなくね?

―とりあえずお礼言っとけ!

サッとアイコンタクトを交わすとセロシアは

「よく分かんないけどありがとう」

「バッカヤロー!!!」

アイコンタクトは失敗に終わったようだ