帰りながら、タカヒロが言った。

「もう、やめな、会うの。
俺でよければ
いつでも寂しさ紛らわしてやるし、
いくらでも会ってやる。
他にも楽しいこといっぱいあるぞ。
本当はぶん殴ってやりたかった。」


「…うん・・ありがとう。
もう会うのやめるよ。」



それから毎日のようにタカからメールがきていた。


「あの男なに?」

「まさか本当につきあってるわけじゃないよな?」

「なぁ、なんで返事くれないの?」



本当はメールしたかった。

本当は声を聞きたかった。


なんで私がここまでタカに固執するのか分からない。

だけど、タカが大好きだった。




それから私は、タカを忘れる為に、毎日サッカー部の練習にも出て、友達ともたくさん遊んだ。

そして、私に告ってくる男、片っ端からつきあっては別れて・・と繰り返した。


何人の男とつきあっても、
どんなにいい男と体を重ねても、


タカが私の中から消えることはなかった。




ある日、私は決心した。最後に会おうと。


最後に会って、その日を最後にしようと。