街で君の唄を聞いた

…また変な事言われそうだな。

もういっそヴィーノの事鉄血鬼野郎とでも名付けようか。
勿論本人には言わないように心中で。





「あ〜ホンマ、レイヒちゃんどこ行ったんやろ…。誘拐なんてされてたらどないしよ…」

「何男の癖にメソメソしているの?だらしないですわ」

「…ホンマ、レイは毒舌やな…。恐ろしいわ…」

「あら?今私の事、毒舌と言いました?コルクロットは声が小さくて聞こえにくいのよ」

「ちゃいます。レイは可愛いと」

「本当の事を言うなんて、照れますわ」


「(…悪女。黙ってれば本当に可愛いのに勿論ないな…)」

「お取り込み中失礼しまーす…」

「ぅおっ!?レイヒちゃん!?」

「馬鹿ね、コルクロット。先程からレイヒ様は此処におられましたわ」


どうやらコルクはあたしたちに気付いてなかったようだ。
…多分、レイが怖くて…気付かなかったと思われる。

ちなみに会話は全て聞こえてたよ、コルク。




「いらっしゃいませー」

「すいません、この方に合うような洋服を求めているのですが…」

「…ふむふむ…。では、この十字架を握ってみて下さい」

「あ、はい…」



パアッ



「あら!綺麗な水色!」

「そうとなったら営業魂が燃えますね。採寸をさせて頂きますので、こちらへどうぞ」

「あ、え、分かりました」

「俺らはどうす「そこら辺をうろちょろしていなさい」



怖えぇよ!レイ怖えぇよ!
マジでどっからそんな怖いモンだせんだよ!

つーかさっきのは何!?
教えろオォォォオ!!