「ありがとうございます!」
「やっぱり私達には貴方様がいらっしゃらないと…」
着いた時に聞こえる声。
救った人に対して言っているのか。
すると男の子は村の奥へと進んでしまった。
「神子様!」
走った先には、綺麗な金髪の女性。
男の子は“神子様”と言った。
あの人が―――月の神子。
俺はただ呆然と眺めていた。
金髪は細い糸のようなサラサラで。
肌は白く、少し垂れた目で。
神秘的な人だと思った。
透明な水のようで。
初めて、神秘的と呼ぶべき人物に出会った。
「神子様、この男の人、月読族なんだよ!」
「……神殿へ連れて行くわ。村の人々は、どうか村の復興で怪我をなさらずに…」
何もかも、透き通っている。
目を伏せてこちらへ向かってくる神子。
歩くだけでも、目を奪われる。
全員が神子に見とれている。
それ程目を引く人物だ。
「初めまして」
「は、初めまして…」
「そう堅くなさらないで下さい。神殿へ案内しますので、ついて来ていただけますか?」
「はい」
………読み取れない。
神子の心の内は、見えなかった。
本当に、純水。
だから何も見えなくて、対応のしがいが正直ない。
今までは見れてきたけどな。
だから“こいつはこういう性格なんだな”って思って話てた時が多いし。
やっぱり、神子なだけあって難しいのかもな。
初めての存在なんだし。
でも優しいんだろうな。
それだけは、周りから感じ取れる。
…まあ逆にそれを恨む奴はいるんだろうけど。
