街で君の唄を聞いた


手を二度叩き、くるりと回ってこちらを向く。



「ヒュレイド王女はいらっしゃいますか?」

「何でしょうか?」

「すみません、折角の歓迎会ですのに。この壁のお金は私が出しますわ」

「…あ…貴女は!」

「…しぃっ…。あたしの正体は貴女しかいないのよ。それじゃあ私は帰りますわ。お招きありがとうございました」



ピュウっと口笛を吹けば、クレイアさんは窓から飛び降りた。
え、大丈夫なの!?
死ぬ気ですか!まだお若いのに!



「では皆さん、御機嫌よう!」



そう聞こえるとと、いきなり竜に乗ったクレイアさんが出て来た。
そういえば竜で来たって言ってたな…。

…ゴッツ!
ゴッツいなあの竜!
あれで雌だったら驚きだよ!
仰天ニュースに出れる程!



「せ…れ…」

「ど、どうしたんだシェラン!具合でも悪いのか!?」

「あの人の…出してたの、精霊…」

「せ、精霊?」



あ、ひょっとしてさっきの生き物?
あー!成る程!
この世界だったら普通あるんですね!!
ファンタジーって怖い!何でもある!



「精霊だって…?」

「ラグアス?お前までどうしたんだ」

「や、精霊っていうのは契約者の血を使わなきゃいけないんだ。だから呼び出す時には精霊王家の者ぐらいしか…。だからあの人の精霊、相当な者だよ。勿論あの人自身も」

「…うん、何が何だかわからんよ」

「簡素に言えば、あの人達は凄いってこと。多分どっちとも王家…否、国家の血を濃く持ってる」

「国家…」



え、でもそしたら何でクレイアさん………もしかしてそうなの?
国はいっぱいあるけど、まさか大陸までとはいきませんよね?

うわあああああ凄い人と話しちゃったよ!!