街で君の唄を聞いた


「………あ…………ん」



………はい?



何 か 聞 こ え た 気 が 。


急ブレーキをして一番近くにあった扉に耳を寄せる。


「……ら……開い………入……な…」

「…も………じょ………ない……」

「が……る………こ………な………入…」

「…無理……よ……ん…」



え え え え ?

ちょちょちょちょいと待ったぁぁぁぁ!!
こここここの部屋で ななな何ししてんの!?
ここ何の部屋さ!?


…しまった。
この世界の文字を知らない。

あ、でも若干ローマ字に似てるかも。


んっと…最初のが…C…?
んで次が……んー…o?
…この時点で変な予感。

次がえと…r…?
文字が複雑すぎる。読み取りにくい。
けど若干読み取れてる自分が凄いと思う。

はい次ー…kっぽいのでー、小文字のlっぽい…。
またo…で…。
最後…tっぽい。

………………。


C o r k l o t (読み取れたのを並べた)
コ ル ク じ ゃ ん 。


バンッッッ!!!


「見損なったぞコルクゥゥゥゥ!!!」

「…は…?」

「手前ぇどっか行ってたんじゃねぇのかゴルァ!!女の子とイチャついてんじゃねーぞオイィィ!!早くベットから降りろや!!」

「…確かに俺は出掛けてたけど…。………レイヒちゃん、何か勘違いしてへん?」

「何が!!」

「俺達ベットの枕前の花瓶に花いけてただけやけど?」

「…ごめん。今耳の調子悪いみたいだ」

「そうやろな」

「あ 女の子の声は!?」

「女の子?ああ、コイツの事やな」

「こんにちわー」



小柄な女の子が一人、ベットから降りて来た。

鼻血と涎だしてもいいですか。
めっちゃめちゃ可愛い…!!