…ここは酒屋じゃねーよ、と思いつつも、武器を見ている奴等耳を傾ける。
いや、ね?
これから海に出るっつーのに聞き逃せないだろ。
「バレンシアってよ、なぁんか船の中にあるもん全部掻払ってくとか。戦力になりそうな奴等は自分のとこに入れる、だとか。男も女も関係なくな」
「うぇー…。俺海渡んのやめようかな…」
「ま、この大陸で良かったな」
うぉぉ…マジか…。
つか男も女も関係ないとか…。
…やばくね?
「代金は8400ガリアだ」
「はい、ピッタリね。じゃ俺達急いでるから。ね?冷灯」
「イエス!let's go」
ガッとシェランの手を取って、猛ダッシュ。
ここは早く行くべし。
っていう天の声が聞こえたような聞こえてないような。
まぁ、街中は人がいっぱいいるわけで。
「キャッ」
「すいませーん!今急いでるんでー!」
「痛ッ!ちょっと気をつけなさいよ!」
「すいませーん!今急いでるんでー!」
の、繰り返しに遭っている。
しかも何か当たるのは女の人ばかりで。
ラグアスはどこ行ったかと思えば、何と屋根の上を転々と、軽やかに移動していた。
何、アイツ狡い。
つーか何時の間に屋根上行ったんだよ!?
もう少しで煙突とかに当たりそうなんだけどなー。当たんないかなー。
「あっ!カヅム!」
「…どうした?そんなに急いで」
「早く渡ろう!早く海渡っちまおう!」
「っていうことは、皆を呼べばいいんだなって…。もう来てるし…」
「何で!?」
離れた先には荷物を持った皆の姿。
荷物はあたしとシェランのも持っているようだ。ナイス。
ラグアスが居るって事は、早く着いたんですね解ります。
でもラグアスって、あの野郎共の話聞いてたのか?
あ、もしかしてあたしの思ってることで分かったとか?
あー、うん。まぁどうでもいいから船に向かうとしよう。
