街で君の唄を聞いた


王室に向かっている途中、ふと目に入った大きな扉。
何か色々装飾されてたけど、なんだアレ。

大広間、って感じでもないし、何か、なんていうか、…不気味?

あからさまに不気味オーラ放ってる。
近づきたくねー…。



「ヴィーフェル様で御座いますね。門番から話は通してあります」



コンコン



「何だ」

「失礼します。東大陸から仰せつかった、ヴィーフェル様とその御一行です」

「あの若き王から手紙は頂戴していた。入ってくれ」



い、威厳がありそうな人だな…。

ちょっとたじろいだ。


キィ、と王室のドアを警備員さん(?)が開けると、椅子に腰掛けて、足を組んで、その上で手を絡めている王様が居た。


髪の毛はターコイズブルーを少し暗くしたといった所だろうか。
威厳があると思ってはいたが、優しそうなエメナルドの眼をしている。



「よく来てくれた。私は君達が来てくれるのが待ち遠しかったよ。エーチェ、この方々に椅子のご準備を」

「はっ」



先程の警備員さんはエーチェさんていうのか。
その人は七人分の椅子をどっから持ってきたのかは知らないが、パパッと並べてくれた。



「疲れているだろう?腰掛けてくれて構わない」



ストンストンと皆がバラバラに座った。
全員が座り終えると、王様は話し始めた。



「私は南大陸アルヘルトの現王、ケレスナ=アルヘルトだ。これから世界は大変な事になるということは、予言者から聞いている。そしてその為に力を得た選ばれし者が集められていると。私は一人心当たりがあってね…。エーチェ、連れてきてくれ」

「畏まりました」



素早い動きだ…。
あっという間に消えた。

ケレスナ王、何やかんやいい人だ…。



「連れてきました」



早―――ッ!!

一分もしてねぇ!
あんたどんだけ足速いんだよ!
え、ちょ、マジ人間?



「――彼女がそうだと、私は思った」



ちょこっと小さめの子。
腕はだらんと下ろしていて、手は袖から出ていない。

薄いアクアマリンの髪の毛。
エメナルドグリーンのたれ目。

彼女は、やるせなさそうな感じ満載…。