街で君の唄を聞いた


ふぅ、と軽い溜め息をついた白い人は、ヤレヤレという感じだ。
呆れているのだろうか。



「馬鹿は貴男でしょう?わざわざこちらに首を突っ込まなくてもいいものを。貴男何時か死ぬわよ?」

「お生憎様。俺は死なない」

「騎士気取りかしら。虫酸が走るわ」

「残念。俺は騎士でもないし、気取ったつもりはない。それにあんた、内心慌ててるぜ。焦りすぎて混乱してる」

「…人の心情を読み取るなんて、失礼にも程があるんじゃないかしら。それにそろそろ名前位教えたらどう?」

「名乗るつもりは一切無いね、リバルツ」

「憎たらしい子。名前まで見透かすなんて。…まぁいいわ。これ以上話し合ってたらキリがないわ。今日の所は許してあげる。ロッカムも殺さないでおくわ。じゃあまた会いましょう?」



パチン


音を立てた後、リバルツという彼女は消え去った。
…にしても、言い争い(?)が凄かったな…。
どちらも退こうとはしなかったのだから。


隣でストン、と音がしてみたので見てみたら、ラグアスが座っていた。



「…疲れた」

「あぁ、言い争いで疲れたのか……って動かしたの口と頭だけじゃん」

「見透かすっていうか、勝手に見えるんだから仕方ないのにさー。あーもうアイツと会いたくねぇ」

「…そんなにか」







その後集結。
みんなが音に寄ってたかって来たのだ。(敢えて名前は出さないけど迷子がいた)

そしたら研究員さん達もやってきて、かなりお礼を言われた。
めっちゃ頭下げられた。



「まあ騒ぎ収まったし、王に挨拶しに行かへんか?」

「そうだな。現アルヘルト王に挨拶しにいかなくてはいけない。レザとメレナは騒ぎ起こしたら帰らせるからな」

「「…はい」」



南大陸、アルヘルト―――。

まだ何があるかなんて知れてない。
ただ、挨拶しに行くだけでワクワクしている自分が怖い。
別に何が有るかなんて、判っていないのに。