まだ陽は沈んでいないようだ。 父も母も 追っては来ない。 追って来てほしいわけではないのだけれど。 やっぱりね、と 小さく溜め息を吐き出す。 本当は、 私の事なんてどうだっていいくせに。 世間体 ってヤツだろうか。 もう、いっその事 私の事は 無かった事にしてくれて 構わないのに。