それでいい。


最初から諦めるしかないんだから。


だから、
私は絵を描き始めた。


私が出来て、
楽しいと思えるのはこれだけだった。


モノクロの視界で、
私は見えたままの濃淡を紙に写し取っていく。


それを誉めてくれる人がいるから、
私はきっとこれからもこうやって、
鉛筆を滑らせるのをやめないだろう。


きっと。