「あ、もしもし」




受話器からは




知らない女の人の声




「どちら様ですか?」





「あの、あたし


 橋野の上司の


 坂井と申します。

 ちょっと会社の飲み会みたいので

 橋野が寝てしまって

 今からそちらに

 いくんですけど

 いいでしょうか?」





「あ、はい」





「マンション名教えてくれる?」







「***マンションです」







「ありがとう、じゃ」