心を込めてあなたに嘘を

「俺は綺龍悠雅。
あんたと同じ17歳。」
男、綺龍悠雅はそう言った。
それより何であたしの事を
知ってるの？
名前に歳に、おまけに家まで。そんなあたしの疑問を
察したのか察してないのか、
綺龍悠雅は
「ん。」
そう言って1枚の紙を
渡してきた。
「何これ。」
「昨日俺ん家のポストに
入ってた。
俺がここに居る理由が
そこに書いてある。」
そう言われ、紙を開けると
“綺龍悠雅様

突然ですがあなたの家は
買い取らせて頂きました。
急な事で驚かれていると
思いますが、綺龍様の
ご両親にはきちんと
了解を得ています。

それから新しい家の事は
ご安心下さい。
下に書いてある住所が
綺龍様の新しい家です。
荷物も明日綺龍様が学校に
行かれている間に届けて
おきますので。
それから新しい家には
有山響華という方が先に
住まれています。
誠に勝手ながら
同居ということで
宜しくお願いします。

檜山”