好きなんて言わないよ

あみと美沙子が話していると
達也が二人の元へ戻ってきた。

「お前らA組だろ?
俺C組だった。」

「えっ?クラス違うの?」
あみが達也に聞く。

「おー。離れたな」

高校1年生まで一緒だった
二人も初めてクラスが離れた。

「なんか変な感じだね。
達也と今までずっと一緒
だったから。」

「達也君が寂しがってるわよ。
あみと離れて」

「ばーか!寂しくなんかねぇよ。
ガミガミ言われなくて
嬉しい!嬉しい!」

「嬉しいのはこっち。
うるさいのがいなくて
ラッキーラッキー!」

美沙子は、言い合う二人が
少し寂しそうに見えた。