俺はついに笹森を叩いた。絶対女子には手を挙げないと決めてたけど、我慢の限界だった…



「お前いい加減にしろよ!お前に藍の何がわかる!?目が見えなくて高校を辞退しなきゃいけなかったり、食いたい物もろくに食えなかったり…だいたいなぁ藍は障害者でも何でもねぇ!よっぽどお前の方が狂ってるぜ!!」



「達也、もういいよ…」



「でも藍!」



「いいの…いいんだよ達也」



こんな奴にも藍は優しい。それが藍のいい所だ。



「藍がこう言ってる内に帰れ!」



「…」



笹森は今にも泣きそうな顔をして、病室から出ていった。