「は、はい、かなり厳しいです。 き、昨日も夜9時まで残業したんですが……」 「9時!?」 「は、はい」 「だって、あたし、5時までのバイトだよ?」 「は、はい、お嬢様、じゃなくて礼奈さんは5時までで結構です。 そ、そのあとは私一人でやりますから……」 そう言って愛想笑いする智代っちを見て、あたしは呆れた。 人がいいんだか、要領が悪いんだか。