今、あたしの顔は最大級に真っ赤になってるに違いない。 「クッ、クッ、クッ…… まじか? おまえ、天然?」 キーッ、悔しい!! 肩を震わせて笑う倉本さんにあたしは必死に言い訳した。 「だって、本店は家のすぐ隣だからバッグも持って出なかったんだもん。 ここまでは送ってもらっちゃったからお金なんていらなかったし……」 あたしが喋ってる間も、倉本さんはクスクス笑い続けている。 失礼しちゃう! 誰だって、忘れ物することくらいあるでしょ!