倉本さんはそれらに会釈してこたえながら、スタスタと事務所の奥へ向かう。 着いたところは、支店長室。 開いていたドアから入っていくと、デスクのそばに貝塚さんが立っていた。 あ!ほら、やっぱり! あたしはやはり貝塚さんが支店長なのたのだと思ったけれど、 貝塚さんは、倉本さんににこやかに微笑みかけると、 「あ、お帰りなさい。 ちょうど、よかった。 急ぎで支店長の判を頂きたい書類があって持ってきたところです」 そう言って、手にしていた書類を倉本さんに差し出したのだった。