婚約者☆未満


「んふぅっ……」


顔を離すと、倉本さんは満足げに微笑んだ。


なによ、女ったらし。


どう?


あたしだって、結構なもんでしょ?


あたしは平静を装って、倉本さんの顔を見つめた。


内心は、心臓爆発寸前だったけど。




「キス、うまいな」


倉本さんはじっとあたしの唇を見つめて呟いた。