叫ぶ礼奈の声を無視して、俺は礼奈の隣に腰掛けた。 ぐらり。 体重が一方に偏ったせいで、またゴンドラが揺れた。 「いやーーーっ! 何でこっちに来るのよー! 傾くじゃないっ!」 半狂乱になって騒ぐ礼奈を左腕でしっかり抱き寄せ、右手で顔を仰向かせた。 「ちょっ、なにっ、んんっ!」 キスを落とし、唇を少し離して囁いた。 「観覧車っていったら、これがお約束だろ?」 ポワンとした表情の礼奈に今度はもっと深いキスをした。