コンコン。 「はい」 あたしがドアを開けると、パパが大きなデスクの向こうで顔を上げた。 いたいた。 あたしは笑顔を作って広い社長室に入っていった。 「おお、礼奈か、どうした?」 眼鏡の位置を直しながら聞いてきたパパに、あたしは甘え声を出した。 「ねえ、パパぁ、ちょっと休憩させて~」