ああ、そうだ! 「セックス!」 伊織は無言で右の眉を上げた。 あ、やばっ! いや、セックスも覚悟してきたのは事実なんだけどっ! その前に言うべきいろんなことをすっ飛ばして、とんでもないこと口走っちゃった! でも、気づいたときにはもう遅くて。 口から出た言葉は取り消せない。 「いや、その、つまり……」 あたしはますます焦った。 セックスなんて言っちゃって、どう取り繕えばいいのよ!!