伊織は寝転んだ姿勢のまま、平然とあたしを見上げている。 あー、もうっ! 「あんたのせいで、なに言うか忘れちゃったじゃない!」 「はあ?」 うわっ! やばい。 これじゃ、あたし逆切れだ! 「いや、そうじゃなくて、えっと、だからその……」 混乱してしどろもどろになった。 あたしなに言いに来たんだっけ?