しばらくして伊織が口を開いた。 「王子、のせいか?」 え? 伊織の質問の意味がわからなかった。 「王子ってのは、おまえの彼氏か?」 そう聞かれて、やっと王子のことを思い出した。 でも、なんで伊織が王子を知ってるの? あたしの疑問は表情に表れていたようで、伊織は思い出させてくれた。 「初めて横浜に来たとき、支店長室から出て行く前にそんなようなこと叫んでたろ?」 ああ、あの時の!