「じゃあ、おまえはどうなりたいんだ?」
「え、どうって……」
あたしは口ごもった。
それは、自分でもよくわからない。
でも、あたしは思ったことを口に出してみた。
「もっと魅力的になりたい。
でも、どんな風になりたいのかは自分でもよくわかんない。
将来の夢とか、考えたこともないし。
ただ……、
勉強はキライ。
習い事もキライ。
でも、今のままじゃダメな気がするんだよね……」
「だったら、どうなりたいか、そこからゆっくり探せばいい」
伊織はそう言うけど……
「でも、高校卒業したら結婚させられちゃうんでしょ?あたし」
そしたら、ゆっくり自分のやりたいことを探してる暇なんて全然ない。
ところが。
伊織の口から出たセリフに、あたしは意表をつかれた。


