静かにそう言うと、伊織はあたしを抱きしめていた腕を緩めた。 そして、あたしをリビングのソファに座らせた。 伊織自身はあたしの前の床にじかに座り込み、あたしを見上げた。 「で?」 伊織に促され、あたしは昨日から感じていたことをポツリポツリ話した。 智代っちのこと。 自分のこと――…… 「……――だからね、つまり、あたしにはなんにもとりえがなくて、最低最悪だってこと!」 投げやりにそう言うと、ますます自己嫌悪が募った。 伊織の顔をまともに見られない……