「で? どういうことなの?」 ウェイトレスが下がるとすぐにあたしは聞いた。 伊織は水をひと口飲んで、口を開いた。 「俺とおまえは、来春見合いする予定だった。 その話を先頭にたって進めてきたのは副社長とうちの祖父だ。 ところが、昨日、偶然、俺とおまえは顔を合わせた。 それを見た副社長は、一気にここで話を進めようと予定変更したらしい」 「お見合い? あたしとあなたが?」 寝耳に水って、こういうことを言うんだろう。 あたしは全く知らない話だった。