婚約者☆未満


あたしが驚きすぎて絶句している間に、車は1軒のレストランの駐車場に入っていった。


エンジンを切ると、伊織はさっさと車から降りた。


あたしも慌ててレストランの入り口に向かう伊織を追った。


「ねえ、ちょっとどういうことよ?」


追いついて問いただすと、ドアを開けた伊織に、入れ、と目で合図された。


しぶしぶ口をつぐんで中に入り、お店の人に案内されて席についた。



「とりあえず、注文を済ませろ」


言われて、適当にパスタを選んで頼んだ。