あたしが驚きすぎて絶句している間に、車は1軒のレストランの駐車場に入っていった。 エンジンを切ると、伊織はさっさと車から降りた。 あたしも慌ててレストランの入り口に向かう伊織を追った。 「ねえ、ちょっとどういうことよ?」 追いついて問いただすと、ドアを開けた伊織に、入れ、と目で合図された。 しぶしぶ口をつぐんで中に入り、お店の人に案内されて席についた。 「とりあえず、注文を済ませろ」 言われて、適当にパスタを選んで頼んだ。