「はい、これ。 昨日は、助かりました、ありがとう」 一応、礼を言った。 ママから言われてたしね。 でも思いっきり棒読みで。 「ああ」 伊織はあたしの口調を気にする様子もなく、封筒を受け取った。 そして、いきなりとんでもないことを言い出した。 「夕方、副社長から電話があった。 今日から金曜まで、おまえをうちに泊めることになった」