【完】君色フォトグラフ

振り向いた先にいたのは、頭からバスタオルをかけた深山先生だった。


「深山先生も応援ですか?」


「そうよ。今日は去年の甲子園出場校の土根高校との戦いだから。私、高校野球のファンなのよね。毎年甲子園は見逃さずに見てるくらいなの」


「そうなんですか」


意外だった。


「りんは、誰かを撮りに来たの?」


深山先生が私の肩にかけたカメラを見つめる。


「まあ、そんなところです」


「そう。じゃあ見つかったんだね」


深山先生はニッコリと微笑んで、観客席に戻っていった。



ズキンと心が痛む。



『代わりじゃなく、本当に好きなもの見つけてね』






私は代わりを撮ろうとしている・・・私が本当に好きなのは・・・・・・