【完】君色フォトグラフ

「君、柚の写真撮ってる人だよね?え・・・っと名前」


「大槻りんと言います」


私のこと知ってたんだ。

照れくさくなった私は、頭を深々と下げた。


「同じバスだったんだね」


下げた頭をゆっくり戻すと、思いがけない優しい笑顔にドキっとしてしまった。


・・・・・・うわっ。


私は恥ずかしくなって顔を背けた。

私の様子を見た尚哉先輩は、その後話しかけてくることもなく。

私と尚哉先輩はバスに揺られ東実高校前のバス停に到着した。



尚哉先輩の背中を見つめながらふと思う。

尚哉先輩っていつもこの早いバスなのかな?

初めてだよね?

バスで一緒になるの。


しかも尚哉先輩ジャージだし。


尚哉先輩は校門を抜け、玄関を過ぎ・・・グラウンドへ向かっていく。