どれくらい時間が経ったんだろう。


泣いて泣いて・・・気づいたら外は真っ暗だった。


「帰らなきゃ」


時計を見ると8時近く。

このままじゃバスがなくなってしまう。



慌てて部室から出ると、学校は真っ暗。

外にある外灯の光を頼りに暗闇の中を進む。


階段を降りる足音がパタッパタと廊下に響く。


「夜の学校って不気味・・・・・・」




ドンッ!




「っきゃ!」


「ぅお!」


バランスを崩した私は、そのまま下の階から来た誰かに体ごと受け止められた。


がっちりした体。

男の人?

暗闇だからか余計に体の形が鮮明に感じられた。


「っ!!ごめんなさい」


私は慌ててその人から離れた。

だけどその人は、私の腕を引っ張り、私の体をぎゅうっと引き寄せた。


え!?

私、抱きしめられてる!?

誰!?