【完】君色フォトグラフ

「私はまだ見つからないの。高校の時からずっと、空の写真ばかり」


深山先生はカメラを下に降ろすと、空を見て寂しそうにフウとため息をついた。


「深山先生は、どうして空の写真を撮り続けているんですか?」


「・・・・・・こんなこと生徒に言うのってどうかと思うけど・・・・・・」


深山先生は私を見て恥ずかしそうにはにかんだ。


「好きな人が忘れられないからなの」


「好きな人・・・って高校の時からですか?」


「そうよ」


深山先生はそう呟くと、その場に腰を下ろして座り、野球部の練習を眺めた。

私も深山先生の隣に座った。


「空はね、私が好きな人の代わりなの。りんは代わりじゃなく、本当に好きなもの見つけてね」


深山先生は私の手をキュっと握った。