【完】君色フォトグラフ

放課後。

私は柚さんがいないグラウンドに足を運んだ。

カメラをセットしていると深山先生がやってきた。


「りん。お疲れ様。部室に行ったら汐崎の写真が無かったけど、どうしたの?」


「あ・・・あの写真、柚さんにあげたんです。私が撮った写真見ると自分に自信がわいてくるから、北京に送って欲しいって」


「へえ。りんの写真がね・・・なんだか嬉しいね」


深山先生は目尻に小さなシワを作って笑った。


「はい」


「ところで、今日は汐崎がいないのに写真を撮るの?」


深山先生は私に尋ねながら、三脚を立てる手伝いをしてくれた。


「今日はちょっと・・・・・・」


私は一眼レフのカメラに望遠レンズをつけ、三脚の上にセットした。