ファイオー!ファイオー!


放課後のグラウンド。

ランニングのかけ声や、ボールを蹴る音。

色々な音が混ざり合って、活気に満ちあふれている。


陸上部の練習場所には満里奈の姿。

生き生きと走る満里奈の姿はキラキラ光っていて、なんだか眩しかった。


私はきっと満里奈のように、あの活気の中に飛び込むことなんて出来ないのだろうな。



満里奈を見つめながら切ない気持ちになる。

幼なじみなのに、どうしてこんなにも違ってしまったのだろう・・・・・・。


「りん、ぼんやりしないで手伝って」


「あ、ごめんなさい」


私は深山先生と一緒に、グラウンドから少し離れた草むらにきていた。

私はここで柚さんを撮影することになった。