【完】君色フォトグラフ

深山先生は窓を開け、大きなレンズがついたカメラを外に向ける。





コーイ!サッコーイ!





グラウンドの声が風に乗り、私の耳に届く。

髪の毛がフワフワと揺れる。


深山先生がレンズを向けた方には野球部。

3階から見ると、こんなに小さく見えるんだ・・・・・・。


深山先生はカメラを覗き、レンズをクリクリ回した。


「ほら、りん。ここ覗いてごらん」


私は深山先生に言われるままカメラを覗く。


「あ!!」


「ね、良く見えるでしょ。望遠レンズって言ってね、遠くからでも撮影することができるの」


私が覗いた先には柚さんの姿。


「望遠レンズはね、被写体がくっきり映って、周りがぼんやり映るっていう特徴があるの。これがまた、格好いい写真に仕上がるんだ。遠くからだからぶれちゃうデメリットもあるけどね」




ぶれちゃうデメリット・・・・・・?




だけど、この望遠レンズは、今の私にピッタリな・・・そんな気がする。